期待外れはリーダーの責任?!仕事を任せた後に、上司がやるべき3つのフォロー

この記事でわかること
・仕事を任せた後に、上司がすべきフォローとは
・「期待していたものと違う」結果にならないように、上司が気を付けること
・部下の仕事が終わった後に、上司がやるべきこと

この記事は、ネットで言われている「一般論」に対して、組織マネジメントの専門家はどう考えるのか?をインタビューし、私たちがより実践しやすい具体的なアクションを聞き出す企画…「仕事の任せ方編」の最終回となっています(記事のアーカイブはこちら)。 

前回は、部下に仕事を任せるにあたって、上司がやっておくべき8つのステップをご紹介しました。今回は、いざ仕事を任せた後に、リーダーがやるべき3つのフォローについてご紹介していきます。

登場人物プロフィール

【インタビュアー】MEGUMI

とある女性向けのサービスを行なっている経営者。それなりの社員を抱える規模でビジネスをしているが、組織の人間関係のトラブルや、離職率の上昇など、組織マネジメントにはまだまだ課題のある状況。

今まで感覚的に行なっていたけれど、改めて、しっかりと学んだ方がいいのかも…と考えていた矢先に、この記事の企画をいただき、インタビュアーとして参加させていただきながら、組織マネジメントを学ばせていただくことになりました。

【専門家】嶋津良智先生

日本唯一の『上司学』コンサルタント。「『あなたのもとで働けてよかった』をすべてのリーダーへ」を理念に、中小企業のための、人づくり、組織づくりに特化をした、スクール形式では日本一のビジネススクール『リーダーズアカデミー』を経営。

  • 一般社団法人日本リーダーズ学会 代表理事
  • リーダーズアカデミー 学長
  • 早稲田大学エクステンションセンター講師
  • 他、経歴・著書多数

<プロフィールはこちら>

前回は、仕事を任せる前に行う8つのステップを伺いました。仕事を任せた後に、その仕事を成功させるため、そして部下が成長するため、上司がすべきことはありますか?

私は、3つのフォローが必要だと考えています。

仕事のスタートを見届ける

3つのフォローですね。教えてください!

1つめは、スタートを見届けるということです。スタートを見届けるというフォローを怠ると、どうなると思いますか?

スタートを見届けるって、なかなか出来ていない気がします。しっかりすり合わせをして任せたし、最初から口うるさく言ってもな…と思って見守ってしまいがちなのですが、しばらく経ってから「どうなってる?」と聞くと思ったより進んでいないことは多々ありますね…。

そうですよね。「その仕事やろうと思っていたんですけど忙しくてまだ手がつけられていないんです」とか「あ!それやんなきゃいけないと思って部下に伝えたんですけれど、まだこういうところを調べているらしくて、前に進んでないんです」とか思わぬところでスタックしていたりする。

そういう時、リーダーは「おいおい!言ったらすぐやってもらわなきゃ困るじゃないかよ!」みたいなことを言ってしまいがちですが、これは、スタートを見届けるというフォローを怠ったリーダーの責任です。

確かに、部下の立場からすると、「そっちだって放っといたじゃないか」と思ってしまいそうです。お互いのためにも、順調にスタートしたかどうかを見ることが重要ですね。

早い段階で、方向性に間違いがないかを確認する

次にやるべきフォローは、できるだけ早い段階で、その仕事が意図した方向に進んでいるか確認するということです。

早い段階というのがポイントですね。ある程度まで進んでしまうと、「ああそっちじゃなかったのに…」と思ってもコストやスケジュール的に戻れなくなるのは、あるあるだと思います。

もしスケジュールに余裕があったとしても、上がってきたのを見て上司が「これじゃダメだよ、やり直して」と言うと、お互いにとってストレスだと思います。部下は「だったらもっと早く言ってよ」と思うはず。そうなると上司も部下も会社も、すべての人にとって不運ですよね。軌道修正は早いに越したことはありません。早い段階で、しっかりフォローしておきましょう。

定期的にチェックポイントを設ける

3つめのフォローを教えてください。

スタートを見届けて、方向性をチェックしても、仕事を進めているうちに、あっちにいったりこっちにいったりしてしまうもの。重要な仕事であればあるほど、チェックポイントをしっかり設けて、ずれていないかを確認する必要があります。ずれていると思ったらその時点で戻す・修正する、という作業をしていかないと、遠回りな仕事になって、効率も悪い。生産性も悪くなってしまいます。

仕事を任せたからと言って、放置していては上手くいかない。定期的にフォローすることが重要ですね。

その通りです。前回「仕事を任せる前にやるべき8つのステップ」でご紹介したように、報連相の内容とタイミングを決めておくと、「口を出している」のではなく、「定期的に適切なフォローしてくれる」上司になれます。しっかり目配り・気配り・手配りを効かせて、見守ってあげてください。

チェックしていく中で、仕事のクオリティが求めているレベルに達しておらず、もっとこういうふうにしてほしい・こうした方がより良くなるという要望が増えていってしまい、結果干渉しすぎてしまうという場合は、どうしたら良いでしょうか?

そのような場合は前回お話ししたような、仕事の前のすり合わせが上手くいっていないように思います。どこまではすり合わせて、どこからは権限を渡すのか。それが決められていないと、どんどん後から突っ込んでいきたくなってしまう。

なるほど。お伺いしていると、いかに仕事の前のすり合わせが出来ていないかを実感してきました…。

仕事が終わったら、報告・検証・評価を

また、仕事が終わってもやるべきことがあります。

何でしょうか?

まずは報告と検証です。なぜ上手くいったのか、なぜ上手くいかなかったのか。今後のためにしっかり検証することが大切です。

会社の成長のためにも、部下・上司の成長のためにも、重要ですね。

はい。そして最後に上司がやるべきなのは、やった仕事に対して、どうだったのかを評価すること。要するに、仕事を任せる前に渡した結果責任に対する評価を、リーダーとしてどう評価しているのか。周りの人はどう評価しているのかということを、本人にしっかり認知させてください。

任された結果、どう評価されるのか。そこまで理解してこそ、仕事を「任せる」ということなのですね。とても勉強になりました!

この章のポイント
・仕事のスタートを見届ける
・早い段階で、方向性に間違いがないかを確認する
・定期的にチェックポイントを設ける
・仕事が終わったら、報告・検証・評価を

<この記事のシリーズをもっと見る>

嶋津式の組織マネジメントをもっと学びたい方へ

インタビューでは語りきれなかったより詳しい内容を網羅した、オンライン動画コンテンツを無料で提供しています。嶋津式の組織マネジメントをもっと学んでみたいという方は、ぜひ合わせてご覧ください。

<無料で視聴する>

TOP
無料オンライン講座はこちら